「フィッシング帰港ラッシュ」 森田光衛

選評 : 全日写連関東本部委員 中村明弘

出漁した船が列を作って一斉に帰港する光景をとらえた写真

 ここは下田港。この日開催の「国際カジキ釣り大会」に参加した船たちが釣った魚の計量時刻が迫り、必死 に戻る様子がとらえられている。そのスピード感あふれる姿が美しい。沖からの船の行列を順に目で追うとまるで動画を見ているかのようだ。

この下田港にペリー艦隊7隻が入港したの1854年。その様子を、この同じ場所から、たくさんの村人たちが眺めていたに違いない。そんなことを想像すると、現代の下田港を写したこの写真から、「時空」というものへの遥かな想いふくらんでくる。

地の利を生かしたと言っても、よくこのタイミングを計り、こんな素晴らしい光景を射止めたものである。

「フィッシング帰港ラッシュ」 森田光衛