第55回静岡県写真展

開催期間 : 平成22年8月31日~9月5日

会場 : グランシップ6階展示ギャラリー(静岡市)

審査 : 写真家 大西みつぐ先生

応募作品数 : 2245点 (カラー、モノクロ、組の3部門合計)

応募者延人数 : 381人

■総評 大西みつぐ

写真は「趣味」であるから、楽しく撮りたいとみなさん願っていると思います。確かに、こうしたコンテストには「楽しく、面白い情景」、あるいはこれ以上「美しい」ものはないという写真などがたくさん応募されてきます。一方でみなさんの年代や現在という時代を反映させた少しシリアスな内容をもつものも一部に見受けられます。どちらがよいということでなく、写真にひとつの「メッセージ」を託しているものがこうした大規模な審査会では結果として目立つことになります。伝えたいという意志なくして、記録も表現も成り立たないからです。賞金や権威が魅力というのも分かりますが、それだけではなく「写真」を撮ることの原点に立ち戻ってみることも大事でしょう。今年の上位入賞作品群をあらためて拝見しますと、写真を通して作者の声なり言葉が聞こえてくるものばかりです。そこに人の営みとともに、移ろうイメージをしっかり捕獲していこうという積極的な意志を感じるのです。さらに来年が楽しみです。